什器や家具など幅広い分野でアクリル板は活躍しています!
私もデザインから設計まで、職業柄アクリル板を用いた特注品にはよく関わります。
今回はそんなアクリル板の良さをお伝えしたいため、特徴やメリット・デメリットを、
業者に発注したい方や、自身で製作したい方・ご興味ある方のためにご紹介致します。
【CONTENTS】 ● そもそもアクリルって? ● なぜアクリル板? ● 身の回りのアクリル板 ● デメリット ● 最後に
そもそもアクリルって?
アクリルは樹脂(プラスチック)の一種で、透明性の高い合成樹脂です。
今回メインでご紹介するのは「アクリル板」として広く流通しているものです。
サムネイル画像にもあるように、純粋な透明含む色々なカラーの板が流通しています。
材質としても硬い素材で透過性が高く板状で加工もしやすいため、身の回りの様々なものに広く使用されています。
なぜアクリル板?

前項にもある通り、板状で加工がしやすいため、様々な物を製作するのに向いています。
透明・無透明問わず様々なカラーのものがあり、厚みやサイズも豊富にそろっています。
特に透明性でいえば、ガラスとほぼ変わらず別名アクリルガラスと呼ばれるほどです。
似たような板素材ですと、塩ビ板などがあります。
こちらの方が値段は安価ですが、透明性ではアクリル板に劣ります。
光の反射・透過性も美しいため、デザイン性ではアクリル板が使用されることが多いです。
また熱で曲げる事もできますし、板同士を溶かして接着出来る溶剤接着という方法も可能です。
板自体も適度に硬く強度があり、同じく透明な素材のガラスよりも割れにくい性質があります。
文字や写真を印刷する事も出来ます。
そのため看板などにアクリルが使われたりすることもありますね。
身の回りのアクリル板

一番イメージしやすい物ですと水槽でしょうか。
水槽は大きく分けるとガラス製とアクリル製に分かれます。
一般的なサイズですと一概にどちらが優れている!という訳ではないのですが、
大きくなるにつれて、ガラスより割れにくく軽いという点からアクリル製の方が好まれる傾向にあるようです。
(ここでは細かい理由は割愛します)
水族館にあるイルカ等が入るような大きな水槽、あれものすごく分厚いアクリル板を何枚も積層接着して造られているんですよ!
あんなに透明度が高く、動物が衝突したり水圧があるのに割れないのは本当にすごいです。
他にもテーブルの天板だったり、フィギュアを飾るショーケース、階段の手すりパネルなど様々な物に使われています。

デメリット
ここまでメリットをご紹介してきましたが、もちろんデメリットもあります。
一つはアルコール清掃が出来ないことです。
気になった汚れの拭き取りや、消毒のためにアルコールを使用したいという方もいらっしゃると思いますが、
アクリルにアルコールを使うとクラック(ひび割れ)が発生します。
また、傷や曲げ方向の力に弱いです。
ガラスより割れにくいというだけで、硬いぶん粘り気がありません。
そのため強くぶつけると欠けたり、強く擦ると傷が付いたりします。
無理に曲げようとすると割れてしまいます。
※粘り気とは
ゴムと割り箸をイメージしてもらえると分かりやすいです。
割り箸は硬いですが、曲げようとすると簡単に割れますよね。逆にゴムは硬さが無い分柔軟に曲がりますし割れもしません。
ゴムのように変幻自在なものは、ある程度曲げたり伸ばしたりしても、互いがくっついているので離れません。専門用語はもっとたくさんあるのですが、ここではその理屈だと思ってください。
最後に

いかがでしたでしょうか。
透明性が高く、強度も高く加工しやすいアクリル板は様々な物に応用可能です。
什器や家具など、身の回りの物に最適です。
後々、アクリル板を用いた製作や図面のご紹介もしたいと思います。
有難うございました。